エコツアー・ドット・ジェイピー


オランダ留学通信

第3回
「レジャーで修士号」 

オランダ郊外

典型的なオランダ人学生たち。
飲みすぎ、笑いすぎ、葉っぱのやりすぎで屋根から落っこちないでねー。


私が籍をおくオランダの大学は「ワーゲニンゲン大学」で、ドイツ国境から40分くらいの小さな田舎町にあります。所属するのは「レジャーと環境学科」です。
レジャー学、聞きなれない学問だと思います。遊びをきわめて学位取得なんて、なんだかおいしそうな話・・・
人に言うと、ジョークだと思われて、「それなら俺は博士だぜ。えっへん」などのリアクションはしょっちゅう。知名度のなさにちょっと寂しい気もしますが、それもそのはず比較的新しくて、50年ほどの歴史しかないそうです。
レジャーを日本語にすると、余暇、ゆとり、遊びといったところでしょうか。
車のハンドルに<遊び>が必要なように、人にも絶対欠かせません。
例えば、なんだか、最近カリカリしているなーと思ったとき、存分に遊んでいるでしょうか?
そう、レジャーって精神のバランスに欠かすことのできないミネラルみたいなものなんです。

この学問、カバーする分野がとても広く、哲学、青少年教育、治療医学、女性問題、老人学、メディア、スポーツ、サブカルチャー、レクリェーション施設管理 数え上げたらきりがありません。

以下、ほんの一例をあげると・・・

●哲学
人生いかに生きるか?どんな状態を幸福というのか?レジャーは幸せに貢献するのか?

●少年犯罪
犯罪に走るのは暇がありすぎるから?それともその逆? 人の道をはずれた危ない遊びってどんなもの?

●病院でのリハビリ
笑いが重病患者の免疫力を劇的にアップ、ならばじゃんじゃん遊んでもらおう。では、病人に負担のない余暇の過ごし方とは?

●精神衛生
楽しい時間は人間をどういう風に変えるのか?
刑務所や精神病棟で更生やリハビリの大きな鍵をにぎるのはどんなレジャー?

●ジェンダー
女性の余暇の過ごし方を阻むものは?
宗教や民族によって、自由がなく、自らレジャーを選ぶことができない人たちのクォリティライフとは? 

●アウトドアー
自然公園の施設管理や、アウトドアー教育など

等々まだまだ続きます。
そして、今私が関わっている「観光学」もレジャーの一派です。
こうしてみると、いかに多方面にわたる学問かおわかりいただけると思います。

コンピューターやハイテク機械が世の中に紹介されたとき、「わーい、これで労働はマシーンが片付けてくれる」と予想されました。が、実際は益々効率や生産性を上げんとばかりに、私たちの生活からゆとりがなくなっているのが現実です。また、人間の発達期における遊びが、自然の中での泥んこ、かけっこから、PCで制御されたバーチャルゲームにかわり、社会にどんな影響がでてくるのか・・・
まだ実験は始まったばかりです。

どうです?レジャー学って、今後ますます必要とされるような気がしませんか?


自転車
大学内のスポーツセンターにはバーまで完備。
汗をながしたあとに、ビールできゅー。ついつい飲みすぎて
身体にいいんだか、悪いんだか?


研究室、図書館、食堂が併設されている建物の中に
蝶の飛ぶ庭園が・・・
私のお気に入りの場所なんですが、写真をとってたら、
セキュリティ上問題があるのでと
ガードマンにストップかけられました。

アムステルダムの街角
不思議なものが街のあちらこちらにあります。
"アートな国"と呼ばせてもらいましょう。
アムステルダムの住宅地にて。

花
遊び心?なんじゃこりや!?というオブジェ看板でございまする。
オランダではコーヒーハウスというのは、
ドラッグを吸うところ。
うぶな日本人は間違って入っちゃうことがあるので、
気をつけて下さい。

アムステルダム駅
▲▼人は何ゆえに絶叫マシーンに魅せられるのか?
なんてテーマもレジャー学なんですよ。
古めかしい教会とのコントラストがなんとも・・・いやはや。
見てるほうがビビリまくりのアトラクションでした。


るりさんは、「Ecozy.com エコツーリズムと持続可能な観光」というWEBサイトの運営者。世界最大産業である観光が、環境、社会、文化、経済に与える影響とはどんなものなのでしょう? 目からうろこですよ!
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