広瀬敏通さんのマイページ
岩手・宮城内陸地震で被害を受けた「くりこま高原自然学校」の最新情報を当面、レポートします。

2008年7月11日(金曜日)

くりこま高原自然学校被災情報25_080711

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@21時47分20秒

6日の日曜日に、栗駒の伝創館避難所から戻っていらい、
私からしばらく日報を出していませんでしたが、耕英イチゴのジャムつくりが急遽、今日行われました。
これは以前に一時帰宅した折に、イチゴ農家と自然学校スタッフとで
手に持てるだけのイチゴを収穫した際の分だけです。
一時帰宅は「収穫」などを目的にはできず、あくまで「手荷物」的に
持ち帰れた分ですから、量は限られています。
耕英地区の重要な特産物のそれも年に1回だけの収穫時期に
発生した地震のダメージをみんなで乗り越えようとする中で、
「収穫はダメ」というのは、酷い話だと思いますが、それはともかく、
一時帰宅の際に持ち帰った一部のイチゴは冷凍庫に保管してあり、
あとはジャム用のビンの到着待ちでした。
それがやっと届いたために、急遽、ジャムつくり〜瓶詰め作業が
行われました。決定が急だったためにこの日に向けて準備されていた
ジャム作りボランティア志願の方には、大半参加できない状況で
申し訳ありませんでしたが、今後の復興に向けた諸活動にどうぞ、
参加していただければと思います。

佐々木さんは昨日から東京の環境教育関連の会合などに出てきており、
地震以来、心配していた友人、仲間たちといつもの飲み屋で語らい、
だいぶ、リフレッシュしたようです。

既報の通り、栗駒での『震災エコツアー』を20,21日の連休に
実施します。
災害大国日本の被災地でおこなう災害教育はとても重要な意味を
持っているにもかかわらず、現状はボランティアなどの仕組み以外で
被災地に入るのは困難な状況です。震災エコツアーは災害や、
被災地に関心を持つ一般の方々がじかに被災者と語り合い、
現場に触れることで学ぶエコツアーです。

◆ 7月20日(日)〜21日(祝)の1泊2日
・ 集合解散:東北新幹線『くりこま高原』駅
20日10:45集合〜21日15時解散
・ 参加人数: 15名(小学生以上は参加可)
・ 参加費用:12000円(交通費別、宿泊などは無料)
・ 持ち物:着替え、洗面具持参
・ 申し込み、お問い合わせはNPO法人日本エコツーリズムセンター事務局、中垣まで

**********************************

さて、前回の日報で住民の皆さんによる耕英地区復興の協議会が生まれると報じましたが、併せて、被災地からの情報の発信体制も整う体制が取れ、宮城県内のNPOの皆さん方の協力で徐々に震災と地域に関する情報の
収集と発信が行われます。これまで、
佐々木さん自身のブログと、私のこの日報などで
現地からの生情報をお送りしてきましたが、これからは
佐々木ブログにくりこま高原自然学校自体のブログが加わり、
さらに、上記の地元NPOなどの協力で協議会発の情報ツールも
始まりますので、私の日報は必要時だけの発行にします。
これまで、一方的に各メーリングリストに掲載してきましたが、
多くの反響を寄せていただきました。また、ダブって受信されていた方も多いと思います。
それについてはお詫びとともに、心からのお礼を申し上げます。

災害発生時には地元行政はもちろん、既存メディアでさえも
的確な情報が得られず、多くの混乱した状況が生み出されます。
災害時に限りませんが、情報の不足や不信、混乱は当事者(被災者)と
一般市民の双方に無用の攪乱をもたらすし、パニックの原因ともなります。
地震発生直後から、出来るだけ信憑性の高い情報を取りまとめ、発信し、
災害地の被災者の心をつなぎ、災害地と外部の市民をつなぐことは、
今後とも重要な、NGO,NPOの役割となるでしょう。

皆さんからこの日報を通して声が広がり、寄せていただいた
《くりこま高原自然学校支援基金》は7月8日現在で345万7510円集まりました。
わたし自身、大変驚いています。
義捐(ぎえん)という言葉の真の意味で、皆さんがかなり『無理して頑張って』基金に振り込んでいただいた様子が良く伝わり、頭が下がります。
この義捐金は、自然学校の復興とともに、耕英地区の復興活動にも
役立てていただけるように佐々木さんとも話し合いながら、
大事に使わせていただくようにします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年7月6日(日曜日)

くりこま高原自然学校被災情報24_080706

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@21時16分15秒

日曜日の避難所には神戸から来たコーヒーのサービス、
静岡からきた静岡茶のサービス、猿回しの慰問、
折々訪れるお菓子の差し入れなど、各地の善意が
集まります。しかし、これまでの震災被災地で見られた
フル稼働のボランティアセンターの姿はありません。
ここ耕英地区住民の避難所(約30数人)やここ以上の
収容となっている花山地区の避難所(約100人)などの
甚大な被災を蒙った地区がありながらも、
(※避難所に入らなかった被災者も多く、耕英地区は
過半数の住民が避難所ではない市内各所に個別に『疎開』
しており、情報やケアからの孤立が問題となりつつあります。)
既報した通り、地元行政(社会福祉協議会)は被災早々から
ボラセン設置をしないと発表しており、住民からの強い要望で
設置された唯一のボラセンである耕英地区住民の伝創館避難所も
表向きはボラセンではなく、『地域たすけあいセンター』という
名称であって、民間のボランティアが自主的に続々と各地から
集まって生き生きと仕事していく形とは趣きが異なります。
ボランティアの問い合わせに対しては、被災者や自然学校の
関係者という「枠」内で受け入れるという、きわめて消極的な対処です。

ボランティアという本来、自主的な意思に基づいた人々の活動センター
であるボラセンは、災害地の被災住民の各段階におけるケアと
被災地復興を目的に、自律的で住民意思に出来るだけ沿う形で
災害地地元の住民団体、行政と有機的な連携の下に運営されます。
それが行政一人の『認可』で設置されるかのようなスタイルは
あり得ない話ですが、近年は各地で徐々にこうした行政主導型の
ボラセン運営がいきわたり、民間の自律的な活動はときに役割を
否定されたり、強い制約を受けたりもします。
阪神淡路大震災時に150万人というボランティアの高まりをうけて、
国内に多様な民間のボランティア団体や専門機関が生まれました。
このうねりはNPO法を生み出す原動力ともなり、民間のもつ多様な力が
さまざまに反映して多くの成果が生み出されてきました。

一方、阪神後に、都道府県などでは行政(社協)による『災害ボランティアコーディネーター』が続々養成され、膨大なマニュアルも作られて、
その果てには被災現地でもマニュアル通りに動かそうとするギクシャクが
随所に現れ、とくに中越の震災時では混乱が見られたりもしました。

さて、ここ栗原市の避難所では唯一設置されている事実状のボラセン
である伝創館の地域たすけあいセンターでは、派遣されている市社協の
担当の方も誠心誠意、役割を果たしており、佐々木さんら自然学校の面々とも良好な連携を維持していますが、さまざまなノウハウを持ったボランティアの結集が行えないために、被災当人でもある自然学校の佐々木さん以下のスタッフがマンパワーを得られないまま、寝不足と緊張を溜め込んで仕事をしています。

そこで、ボラセンよりも長期的、専門的な役割をも負える機関の
必要性が高まって、この数日議論されてきた『運営協議会』を
いよいよ作ろう!という声が今日、カタチになりました。

午後に行われた緊急の『協議会に関する住民話し合い』では
早急に地区復興のための統合的な機関である『くりこま耕英復興プロジェクト運営協議会(仮称)』を設置することが決まりました。
わたしも協議会の役割やその効果、運営の方法などについて、
みなさんによく理解してもらえるように話しました。
設置がきまって、これからは本当の自主自立的な被災を乗り越えるための組織が動き出します。まだ、雛形さえないような段階ですが、佐々木さんと耕英の皆さんの熱い思いに沿った、全国の皆さんの応援と協力によって、徐々に果たすべき役割を満たせるようになるでしょう。

同時に、これからの被災地での住民と専門機関との協力による自立的な
活動主体のモデルともなります。

出来るだけ早い段階で、情報や各種のやり取りの窓口として
協議会が動き出すでしょう。そこからの日報が始まるのを
機に、この日報の役割も終え、次のステップに移りたいと思っています。

今日の日報の最後に、既報した『震災エコツアー』の実施が
7月20(日)〜21日(休)の連休の1泊2日で決まったことを
ご報告します。
佐々木さんの案内と耕英の開拓の方々との交流や語らいを
軸にしたエコツアーです。詳細は追ってお知らせしますが、
ぜひご参加ください。
問い合わせは日本エコツーリズムセンター
desk@ecotourism−center.jp(半角英字で)
TEL:03-3954-2239
までお願いします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年7月5日(土曜日)

くりこま高原自然学校被災情報23_080705

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@23時59分01秒

梅雨明けのような猛暑に覆われた栗駒地区ですが、
今日はヘリによる4回目の一時帰宅が行われ、
お年寄りたちも初めてご夫婦で山(耕英地区)に登り、イチゴの水やり、
岩魚の世話、家屋の状況調査など行いました。
冬の寒さには強い皆さんが今日の暑さにはさすがに参ったようです。
それでもイワナ養殖池の水の入れ代えなどの処理に心が夢中で、
喉が渇いていることさえ気づかなかったと話していました。

生きものを育てるということの切実な姿がここに凝縮して
見えています。
イチゴもイワナも稲も本来は毎日、我が子のように世話を必要とする
生きものです。それが強制的に(明確な理由も見えないまま)
隔離され、面倒を見ることができなくなってしまったことが
ここの当面の大きな問題でした。

いま、耕英の皆さんは行政の指示で唯々黙々とすることよりも
自分の頭で考え、判断することで自分や地域社会の未来が作れるという
思いをつかみ始めています。
地域の歴史で前代未聞の震災に負けずに、未来を自分で作るという人たちを私たちも長く応援していきたいと思います。
それが日本の国に暮らす人間の当然の
あり方だと感じます。

イチゴは多くの皆さんからさまざまに支援の申し出をいただきました。
しかし事実は、それらに応えることができずに、あと1週間で路地イチゴがみな黒く腐熟していきます。それまでに収穫作業をしたいという住民と支援者の思いは行政の論理!の前に無念なことに叩き落されています。
それならば出来る方法が有るかも知れない!という思考が私たちの強みです。
黒く腐熟したイチゴでも死んだイワナの稚魚でも強くメッセージを訴えることは出来ます。

今夕の住民の皆さんの話し合いでは、この数日、議論されている
長期的な活動を保証できる組織体制つくりが話題になりました。
活動対象が限定されているボラセンでも行政機関の自治会、区でも
上手に出来ない役割が今回の被災地で求められている仕事です。
それは、自律的な判断力を持ち、実行部隊を持つ体制です。
地域の住民を主体とした『復興プロジェクト運営協議会(仮称)』
が生まれれば、情報の受発信の一元化、効率化、外部社会との
連携窓口などが可能となります。これが従来の区と同じでなく、
かつ、公益的な役割を持てるために、被災地域全体の情報や
ニーズを取りまとめ、実用が生まれる仕組みを作ることが今、
求められています。
その動きは従来、これまでの地域社会に無いものなので、
向かい風も強いので、それに負けないように周りから扇いで
やることで離陸できます。
今後、ぜひ、この自律した協議会のたまごを皆さんの力で
支えていきたいと強く思っています。

マスコミの動きは日を追ってトーンダウンしていきます。
これでもし次の大きな事件が起きれば耕英や栗駒は世間の耳目から
消えていきます。
こうして数限りない集落が無念のうちに消えていったのでしょう。
せっかくつながりを持った栗駒耕英の集落や花山はじめ孤立した被災民家
を意地でも潰さない!という思いを現代日本に生きる私たちは
使命としてもつことなのかも知れません。

全国各地で写真展を開催します。そのための写真を撮りためています。
『うちでも写真展と講演を!』という声をぜひ挙げてください。
いくら時間がかかっても実現します。
『震災エコツアー』も実施します。全国に耕英などの被災した開拓地の
ど根性を発信していきます。自然の美しさと恐ろしさ、開拓の心意気を
実体験で味わってもらいます。各地に栗駒耕英の理解者、友人を増やします。

これらのアクションはじめ、この被災地を消さないためのアクションを
ドンドン発信しますのでぜひ、お手伝いください。

問い合わせが多い『ジャム作りはいつ??』については、
この一両日中に日程が出る予定です。
これにもボランティアをお願いします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年7月3日(木曜日)

くりこま高原自然学校被災情報22_080703

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@19時57分58秒

今月5日と設定した「イチゴ収穫作戦Xデー」が急遽、延期になって以来、さまざまな不安や徒労感の漂っていた耕英地区住民避難所の伝創館でしたが、昨日、災害関係の民間専門家、研究者の方々が集まり、住民50人と2時間に亘って意見交換をしました。
このミーティングは住民の皆さんにとっても佐々木さんにとっても、ターニングエポックとなるいい刺激を得られたようです。

阪神の震災以来、さまざまな復興基金や助成事業が作られましたが、それらの制度は画一的な適用制度であるため、個々の災害の持つ、きわめて特異な状況に対しては、逆にそれが壁となって、仮設住宅入居も、修復費用補助も受けられない人が続出するという現象を生んできました。
道路修復一つとっても、住民にとっていかに重要な道であろうと、その道が国道か市道かはたまた私道なのかという違いで、大きな差が出てきます。
開拓の村では自分たちで道をつけた人も多く、それは現状では修復すら適わないということになります。

ようは、さまざまな復興事業がいくらあろうと、住民側から「こうしてほしい。これが大事なんだ」という声が見えてこなければ、期待とは裏腹な結果しか出てこないという話です。
避難所で座して悶々としているよりも、地区が声を合わせて、復興に一丸となることで道が開けるという流れが住民の皆さん全体のなかに浸透した話し合いになったようでした。

そこでさっそく今朝の住民集会では、「耕英地区復興協議会」(名称は未定)のような組織つくりをしようということになりました。
従来の自治会、区とは違う役割の住民組織です。
ここが対行政、社会への窓口となって、情報もドンドン発信していけるし、地区再建の取り組みの核となる組織として役割を作っていけるでしょう。
先の見えない住民の皆さんにとって、『自分が動くことで周りを動かす!』というシンボルにもなります。

現在、今年度の主要作物であるイチゴの収穫は極めて厳しい状況下にあって、焦燥も悔しさもありますが、前向きなアクションを着実に作ることでそれを乗り越えていけるでしょう。

Xデー延期決定にともなって、佐々木さんが行政に対し、辛らつな意見を強く述べたことが結果として、厚い壁に小さな穴を開けたようで、明日の夜に、道路開通の見通しなどについての説明会が突如、開かれることになりました。
情報は本来、隠すべきものなどありません。歴史上のさまざまなパニックは情報遮断によって起きています。
今後とも、こうした説明会や話し合いの場が持たれ続けることを期待します。

皆さんから寄せられた『くりこま高原自然学校支援基金』(郵貯)は熱いメッセージとともに実の多くの方々が応えてくれ、驚くほどの義捐金が寄せられています。
本当にありがとうございます。佐々木さんも『泣きそうだ』とつぶやいております。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年7月1日(火曜日)

くりこま高原自然学校被災情報21_080701

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@22時21分32秒

急なお知らせです。
昨日の日報でイチゴ収穫作戦の実施を、7月5日収穫、6日ジャムつくり
とお知らせしましたが、今夕の住民会議で延期が決まりました。
7日以降に再度,トライを続けますので、お報せをお待ちください。

今日現在で、栗原市当局が立ち入り解除をおこなう可能性は伺えず、
かつ、徒歩で耕英に入ることも許可しない、たとえ許可しても
一般ボランティアは駄目だという「ダメづくし」であることから、
5日の実施は断念せざるを得なくなりました。
5日という設定は、道路工事の進捗や余震の沈静化などもありますが
なによりも耕英イチゴの収穫がタイムリミットという被災農家の生活を賭けた最後の望みでした。
これを実現できるよう、市に足を運び、話し合ってきましたが、結果は上記のように、被災者、農家の思いに応えるものではありませんでした。
栗原市当局は今もなお、災害対策本部(市に設置)での議論を被災住民、ボラセンに情報公開せず、耕英地区住民としてはメディアの記者から断片的に情報を得るという信じがたい展開になっています。

災害時の行政当局の災対本部は混迷と一種、悲壮感すら漂う場であることはこれまで、神戸各災対や中越の川口町で経験してきましたが、今回の栗原市役所の御殿のような大きな庁舎内は、地震の影も微塵も無く、職員は通常業務を行っています。今度の地震被害はピンポイントで起き、開拓の耕英地区と、一部、市郊外の花山地区を襲いました。それ以外の市街地はまったく無傷といっていい状況です。
こうしたことが市の当事者意識をすっぽり欠如させていることは容易に伺えます。

市職員にはこれまで耕英の開拓農家にシンパシーをもって支援してきた方や地縁血縁的につながる方もいることから、彼らに迷惑をかけられないという判断も住民の皆さんの中にあったようです。
日本の中山間地では、住民と行政の関係が「うえした」であることは事実ですが、「した」が困っているときに「うえ」がこれほど消極的で結果、助けてくれないことはあまり無かったのではないでしょうか。

いずれにしても、苦渋という表現の延期決定でした。
支援していただいている皆さんには、5日の収穫延期はともかく、可能な日程があれば、ぜひ避難所に顔を出して、みんなで応援している姿を住民の皆さんに見せていくことも大事な励ましです。

なお、私たちは、JEEF、日本エコツーリズムセンター、ESD−J、CONEなど自然体験活動に関わる全国組織の連名で、耕英地区とくりこま高原自然学校を支援する陳情書を、国交大臣、宮城県知事、栗原市長宛てに出す準備を進めています。

また、多くの企業、支援者の方からイチゴジャムの買取や販売協力を申し出ていただいています。本当にありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年6月30日(月曜日)

くりこま高原自然学校被災情報20_080630

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@23時59分36秒

今朝、第19報でお送りしたように、イチゴ収穫はタイムリミットを刻み始めており、その期限は7月5日とはじきました。
7月5日には出来るだけ多くの方の参加でイチゴ収穫の人海戦術と
疲労の極みにある耕英地区の皆さんを元気付けるアクションをします。

今年の収穫が出来なくなった場合には、耕英地区の主要産業への
ダメージはとても大きなものがあります。ただでさえ、震災で開拓の集落を維持することが困難な状況を突きつけられているときに、
今年の主要な産品すら駄目にしてしまうことは、経済的なマイナス以上に、立ち直りへの希望すら断ち切りかねません。
にもかかわらず、イチゴ収穫を「万が一の際には市長の責任になる」(市収入役)とする市の対応はすでに「人災」の領域といわざるを得ないでしょう。

佐々木さんらが今日、市役所に訪れ、道路工事の進捗や余震が収まってきた経緯(強制退去措置の根拠は被災翌日の気象庁発表による「今後1週間は震度6弱の余震の惧れがある」によるもの。すでに被災後2週間たっている)などを含めて、7月5日にイチゴ収穫作戦を行う旨を伝えましたが、市からは「認可できない」ことを示唆されて帰ってきました。

市による強制避難措置はすでに根拠を失っています。
耕英地区では食糧、水、電気、ガスなど自給体制を持つ
開拓の暮らしなため、ライフライン(水、電気、ガス、通信)
の断絶のうち、通信だけが現在途切れているだけです。
これでは生活面にはなんら支障ではありません。
栗原市内との道が途切れていることも、すでに復旧工事が進み、
崩壊箇所は一ヶ所を残すのみです。ここは歩きの迂回ルートがあり、
特に危険はありません。
しかし、市は、歩いて耕英地区に入ることは何が起きるか分からないので
認められないという姿勢です。
かつて、道路が開通するまでの長いあいだ、開拓の暮らしは徒歩と車の
つぎはぎでした。これもなんら支障ではないし、危険は車道より少ないはずです。

2日は災害救援のさまざまな民間機関が耕英地区の避難所伝創館に訪れ、
効果的な救援の方法について論議します。これらの流れも踏まえて
耕英地区の正念場とも言えるこのイチゴ収穫(救出)作戦の成否も
見えてくるでしょう。

5日当日は東京発7時4分のやまびこ43号で、くりこま高原駅に
9時26分着です。ボラセンから車両を出しますので、作業しやすい服装
(スニーカーか長靴、帽子、雨具、タオル、水筒)でおいでください。
前日の4日から来られる方は寝袋持参で18時までに「みちのく伝創館」
においでください。くりこま高原自然学校の仮事務所で泊まれます。
夕食(夜食)は持参してください。周辺にはコンビニなどもあります。
6日もジャムつくりで多くの人手が必要です。
ぜひ皆さんの手をお貸しください。
申し込みは耕英避難所「みちのく伝創館」
「地域たすけあいセンター(ボランティアセンター)」内、
くりこま高原自然学校宛て、お願いします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


くりこま高原自然学校被災情報19_080630

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@10時42分30秒

耕英イチゴを人海戦術で摘み取るXーdayを7月5日と
決定しました。この日と翌6日のジャムつくりにぜひ、
ボランティアをお願いします。

雨が降る前に27,28の2日間に渡って一時帰宅をし、
耕英イチゴの状態をしっかり見た結果、すでにイチゴは
熟し始めており、早急に摘み取らねば今年の収穫は出来なくなる
ということが分かりました。
28日には一時帰宅という形ではありましたが、イチゴ農家に自然学校が
協力する形で300kgのイチゴが収穫でき、
さっそくヘタ取りをして冷蔵してあります。
いちごのままで出荷するには熟す寸前で摘むらしいのですが、
すでに熟し始めているイチゴはジャムがもっともいいだろうと
いうことになりました。
ジャムは砂糖50%にして防腐剤無添加にします。
一瓶200gで約1000個作る予定で、うち、700個程度を
一般に市販する予定です。
すでに各所から協力の申し出があり、いくつかに分散して
販売と耕英地区写真展などをしていこうと思います。

この作戦には陸路を車〜徒歩〜車のピストンで栗原市内と耕英地区を
つながなければなりません。5日時点で普及できていない崩壊箇所が
一箇所1kmほどあります。
ここを背負子などを担いでイチゴ運びをするボランティアを求めています。
収穫したイチゴは避難所でヘタ取り作業をして、翌6日にジャムつくりをしますが、
これもかなりの人手が必要で、できれば5〜6日の参加をしていただけると
助かります。

ボランティアの申し込みは以下のボラセン宛に、くりこま高原自然学校関係者か、
私、広瀬 敏通の関係者といってご連絡ください。
【イチゴ救出作戦Xディーは7月5日(土)】
イチゴ摘みと搬出作業に力をお貸し下さい。お願いします。

【地域たすけあいセンター】(避難所にあるボランティアセンター)
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)
励ましメール・FAXをお寄せ下さい。避難所に掲示します。

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年6月28日(土曜日)

くりこま高原自然学校被災情報18_080628

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@23時59分59秒

昨日に続いて今日も耕英地区に大型ヘリが
被災住民を乗せて飛びました。
昨日は41人という限定でしたが今日は98人の枠を言われていましたが、
全住民が100人なので市内各地に散らばっている全員は揃えられず、
結局住民以外の関係者(ボランティア)などを入れて99名がヘリに乗りました。
自然学校は12名が乗り、イチゴ農家の手伝いに入って
なんと300kgを収穫して背負子で持ち帰りました。
今がちょうど旬ということで、市場などで新鮮イチゴで出すには
時期がすでに遅すぎ、無理だという結論が出ました。
残念です。出荷するには熟れる手前の段階で収穫するのだとか。
今日の分もとりあえず、野菜農家の協力で冷蔵庫にいれ、
ジャムに加工します。

明日は天候が悪く、ヘリは飛びませんが、市の対応は明日以降も
ヘリによる一時帰宅は出来ませんが、それ以降の帰宅措置が
可能か否かが見えていません。
したがってイチゴ収穫作戦はリスクを減らして、ヘリに頼らず、
徒歩によるいちご救出?を考えています。
市内から車でダム近くの崩壊地前の車止めまで行き、そこから徒歩で
安全なルートをとって耕英地区に入り、集落入り口で車を使って
耕作地に行くという計画です。
その日程ですが、イチゴプロジェクトチームでは、今日、
7月4〜6日のあいだに実施するという方向で話し合われました。
これはイチゴの状況から割り出した日程です。したがって、市などの
合意ではないので流動的なため、可能な方は日程を予定に
入れていただければと思います。人手は最低でも50人以上は必要です。
正式決定はあらためてご連絡します。

新潟の高野孝子さん(エコプラス)からメールをもらいました。
新潟では山古志などの牛1200頭をヘリで降ろしたということです。
栗駒耕英では住民でさえ、昨日まで2週間近く帰宅させてもらえませんでした。
既報したように、市内での被災がほとんど無かったことからボラセンの設置もしないという決定を被災2日後にはすばやく行い、激甚災害指定の申請も早めに取り下げています。
これらの姿勢には当事者意識の欠如が如実に見られ、
行政の対応の違いのあまりの落差に愕然とする思いです。

不明者10名を残したまま、明日からまとまった雨が降る被災地ですが、
雨の前に一時帰宅できたことは被災住民の気持ちにだいぶいい影響を与えたようです。
まだ、家屋の片づけすら手付かずの耕英ですが、開拓魂で乗り越えるでしょう。
住民代表役の大場さんは、『耕英は打たれ強いんですよ。開拓なので米作農家と違い、
毎年のようにさまざまな種を試し続け、失敗の連続で生きてきたから、
どんな事態でも次を考える癖がついてるんです』と語りました。
この心意気を私たちも学びたいと思いました。

ボラセン(地域たすけあいセンター)連絡先
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


2008年6月27日(金曜日)

くりこま高原自然学校被災情報17_080627

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@23時58分40秒

今日は避難所生活で渇望してきた一時帰宅が実施されました。
耕英地区41所帯から40人ほどの枠で大型ヘリが稼動しました。
3時間という限られた時間でしたが、真っ赤に熟れたイチゴを持ち帰ったり
心配していたイワナ生簀の湧水が無事だったことなど、
避難所は終日、明るい話題で持ちきりだったようです。
とりあえず、良かった!
でも、これが避難所の鬱屈を慰撫するだけの住民イベントになること
の無いように、孤立した地区との継続的な接続になり、
苦労と工夫にあふれていても自分の力で働ける日常への接続に
なるように気を抜かずにいけることを願っています。

帰ってきてすぐに避難所には、明日も帰宅がOKという報せが入りました。
次には98名の枠が有るという話です。
耕英地区は41件、約100人の開拓の集落です。
ほぼ全員が帰れるということですが、無理な方もいるので
自然学校では4名の枠をもらいました。
さてそこで、せっかくだから熟れた旬のイチゴを持ち帰ろう
ということになりました。
明日持ち帰るイチゴの用途は何もまだ考えていないのですが
せっかくの被災地での生き延びたイチゴなので、なるべく多くの
方々に届けられればいいなと思います。

肝心の本格的なイチゴプロジェクトのXデーはまだ見えていませんが
私の元に多くの方々から、『いつなのか教えて!』という問いが来ています。
現状は現地作業許可?直前まで知らせてもらえない流れですが、
昨日今日の帰宅を見れば、耕英地区現地ではむしろ問題は無く、
作業の場合の歩き道となる途中のルートつくりが課題となっています。
しかし、歩きルートは山の中で危ない箇所は迂回できますから、
その気で準備すれば十分可能です。行政が現状と将来の生業への
十分な理解をしてもらえるよう、強く望みます。

現在、被災地への支援は『金・人(ボランティア)・プロジェクト』の
3つの方法があります。
《金》は『くりこま高原支援基金』(以下)もあるし、
取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

耕英地区で開設している
【口座】ゆうちょ銀行記号 18130 番号 9701021
耕英地区振興協議会復興基金
もあります。

《人》は、ボランティアのことですが、
現在、耕英地区住民の避難している『みちのく伝創館』に設置された
ボラセン(地域たすけあいセンター)にはボランティアが少なく、
常時、10名ほどが不足しています。
さらにXデーは数日間必要と思われ、人海戦術なので
数十人/日ほどが必要と思われます。
これらの申し込みは、市の社協との申し合わせのために、
自然学校関係者というかたちで申し込みを受付しています。

最後は《プロジェクト》関連の支援です。
さまざまな創意あふれる支援の方法を考えてください。
日本エコツーリズムセンターでは、自然学校の佐々木さんらと
話し合って、『震災エコツアー』を企画しています。
多くの人が現地の魅力と被災の姿に触れて、自然災害と人の営み
を我が身に置き換えられるような想像力を養う体験に出来るよう、
考えています。実施はおそらく7月下旬からになるでしょう。
被災地耕英との長期戦となる復興への道のりをともに歩むアイディアを
考えてください。

じつは近代から現代までの大きな自然災害を蒙った地は、そのご、
メディアなどの関心があるあいだはそこそこ話題にもなりますが、
時間がたつにつれ、ドンドン墜ちていきます。
特産品も観光も被災前の水準に戻りません。
阪神も中越も例外ではありません。
耕英も5年後、10年後を見て、今動くことが必要です。
厳しい言い方かもしれませんが、躊躇は大きな後悔になるはずです。
ぜひ皆さんも耕英に120%の応援をしてください。
それがちょうどの効果につながるでしょう。

最後の《プロジェクト》支援は私たちの知恵の働かせどころです。
同時に、「限界集落』とよばれるゆっくりとした被災に対しても
自分ごとに考えていくことが必要でしょう。
これは日本という社会の崩壊につながりかねない問題だからです。
今回の『岩手・宮城内陸地震』(ネーミングは何とかならないものか・・・)
は、地元の広域合併した栗原市内でさえ、被災地区は限定的で
感覚としては自分ごとに思えない見方が大勢だと感じました。
日本全体が想像力の欠如という病にかかっています。
貧困や被災を自分ごと置換できる感性を磨くために
各人が自分が出来る方法を常に考えるような社会にしていきたいと
思います。

がんばろう耕英!
がんばろうくりこま!

NPO法人日本エコツーリズムセンター


くりこま高原自然学校被災情報16_080627

フィールド:
執筆者: 広瀬敏通さん(Prof) がんばろう耕英! がんばろうくりこま!@09時41分05秒

昨夜、わたしが避難所を後にしたのちに
市から朗報が届きました。
今日、耕英地区41所帯41名の一時帰宅が3時間に限り
行われています。
このうち、2軒は周囲が危険なために家屋に入ることが出来ないと
いうことも合わせて通知がありました。
朗報と落胆とが入り混じる中、今、
耕英の皆さんが自分の開拓地に向かっています。

この一時帰宅が定期化し、イワナなどの適正な管理が
出来れば、被害をすくなくとどめられるだけでなく、
住民の心の傷もこれ以上、拡げないこともできます。
Xデーとしているイチゴ救出(収穫)行動日も具体的な日程が
つかめる可能性が出てきました。

昨日の市との話し合い、それ以前の話し合いなど、
市行政に、着実に耕英と自然学校の気持ちを伝えることが
大事だということです。
今後も佐々木さんと住民代表を軸に進めていきます。

ボラセン(地域たすけあいセンター)連絡先
Tel:0228−45−6092
Fax:0228−45−2116 
E-mail:ganbarekurikomakouei@yahoo.co.jp(半角英字で)

◆支援カンパをぜひお願いします。
 取り扱い金融機関⇒「ゆうちょ銀行」
●口座名「くりこま高原自然学校支援基金」
●口座番号  00870−0−134900

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